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【Review】渋谷はヘルマンの金曜【ワンマン】

Hermann H.&The Pacemakers presents

『NEVER DIE YOUNG Vol2』 〜PLAYGROUND〜

日付:2019年9月20日(金)

会場:渋谷La.mama





世の中は華金という言葉でアルコールを浴びている。

ぼくらはヘルマンという音楽でロックンロールに生きている。


心身ともに疲れている時、

ぼくを救ってくれるのはいつだって音楽だった。


テケテケTenguが流れる中、メンバーが円陣を組む。

満員の渋谷ラママが揺れる、地球の中心がいまここに。


rock it now! rock it now! お前も!!

「ようこそ!!」


ヘルマンがファイティングポーズを取る。

負けてらんない、やってやるよ。

こっちも汗かいて、一番踊らせてもらうぜ。


緊張感の中にWolfの笑顔が咲く。

いまだに誰もパート・Wolfの意味が分かっていない。

永遠に広辞苑にも載らないだろう、

それでもWolfという存在がここにある不可思議。


続いて3rd Album『THE NOISE,THE DANCE』より

THE COMPOUNDER


いつか岡本洋平が言っていた。

20代、30代と演ってきた中で

今40代、そして50、60と歳を重ねる事を考えた

音楽をこれからはやっていきたいと。


山下壮(LUNKHEAD)のギターが炸裂する。

しかし、ただただ爆音でかき鳴らしているのではない。

ずしんと腰の座った大人の構え、

何かそういったヘルマンのあり方が2曲目にして見えた気がする。


そしてindie 2nd album『INPUT!』よりLoser's Parade

渋い…


1st album 『SIX PACKS』よりRunaway Song。

岡本洋平が口ずさむ、客が追順する。

「Hey let’s hear it bro!!」

渋すぎるぜヘルマン。


「みなさん僕らがヘルマンエイチアンドザペースメーカーズです」


1st album 『SIX PACKS』より東京湾

飛ばす、深夜の高速を飛ばす。

深く暗い、底なしの海。どこまでも沈んでいく。


「今日は割と長いので、体調に気をつけて楽しんで!」

前半、ラストは1st album 『SIX PACKS』よりブラックユーモア


結局ぼくらはいつも道に倒れただけのこと、

そんでそれを見ていただけのこと。

あなたを本当に救うなんてできない、傍観者である。

軽やかな風が自身の無力さを皮肉る。


ヒロトが使っていたというマイクスタンドでWolfが言う。

「ここでいっかい休憩です!ゆっくりお酒飲んで楽しんで!」

今夜は長い、二部制のロックンロールショーだ。


ドビュッシーが流れるBGM。

煙草に火を着けに外へ出る。

みんな忙しそうに歩いている。

ぼくはゆっくりジンジャエールを飲み干す。


溝田のキーボードが二部の始まりを告げる。


計り知れない記憶に

日々笑える顔は限られて

正しきれぬ何かを手にしては

闘い続けよう


「レッツゴーーー!!」


あぁ、まだやらかすつもりですか。

うん、そうだ、闘い続けよう。


2部2曲めは、

3rd Album『THE NOISE,THE DANCE』よりDance,don't run!


「もっと全然暴れていいんだぜ?」


急がば踊れ。

テケテケTenguもそうだが、

垣間見る岡本洋平のベンチャーズ・マインドが好きだ。

しかし手数は数倍に多い(笑)

※ぼくはVenturesよりもセッツァーだと思っているよ!笑


indie 1st album『HEAVY FITNESS』より「Come On,Ha!! 」

そしてメンバー紹介。


溝田志穂(Key)

水野雅昭(Dr)

サトウトモノリ(B)

平床政治(G)

もうひとりギター、LUNKHEADより山下壮。

もう家に帰っていいよ!今日は終わりました→(若井悠樹(Wolf)笑)

そして岡本です、今日はありがとうございました!


『THE NOISE,THE DANCE』よりスターライト


何故だろう、岡本洋平の歌うバラードのぼくは勝手に

桑田佳祐の情景を重ねてしまう。

書籍『ぼくらの茅ヶ崎物語』で岡本が語ってくれたように、

ヘルマンとサザンの情景は同じである、と。


先日のサザン40周年ツアーで言えば

・CRY 哀 CRY → HAIR

という流れを今夜のヘルマン

・Come On,Ha!! → スターライト

という流れに感じてしまったのだ。


顕現してきているモノは違うかもしれないけど

根底にある宇宙はやっぱり同じである。


「こっからね、歌う人が変わるんだよね」

「えーーーー!!」


こっから渋谷・道玄坂、すべてのラブホが即満員となったと伝う

凄まじいサービスタイムがはじまった。

その名も、WOLFコーナー!!


・ウィスキー・コーク/矢沢永吉

・Bohemian Rhapsody/Queen

・夢の中へ/井上陽水

ビートルズSgt. Pepper'sよろしく、

もういっちょウィスキー・コーク!!


ライブ終了後の岡本の言葉によれば

WOLFは永ちゃんと、クイーンと、陽水しか知らないらしい…

そんなことあるのか!?笑

最高じゃない、崇高である

(平床はステージ横で謎の昭和ダンス)。


岡本がステージに戻る。

新曲:戦争とバースデー


ぼくは先日のBAYCAMPで初めて聴いたが、

何故か頭の中で「命日」という単語が浮かぶ。

犠牲と誕生、死んだ日であるのに新しい命の日と書く命日。


「真理」はぼくらがそれに気付こうと気付かまいと、

ずっと流れる川の流れ。

ぼくらは今もそこに流され続けている。

しかしその川がどんな川でどこへ流れ着くのか…。

そこに目覚める(awaking)かどうかだ。


いったいここは何処だ?

さぁ、動け、鈍りきった身体よ!!

アクション!アクション!!

『PINKIE’S ROCK SHOW』よりアクション


兄貴のライブ前だ、と

茅ヶ崎ブックオフで800円のスニーカーを買った。

絶対に脱げないスニーカー、いつか手に入れたいな。


本編終了

鳴り止まない拍手、そしてアンコール。


ステージには溝田、山下、岡本の3人。

「知らないうちに夏が終わって…

この時期を逃すと歌うタイミングが無いので。

音楽は止まりません、これからもずっとずっと

Hermann H.&The Pacemakersを応援してやってください。」


当たり前じゃん、夏の夜よ永遠に続け。

『PINKIE’S ROCK SHOW』よりサマーブレイカー


今年の夏、ぼくは各ラジオ番組でこの曲をかけまくっていた。

岡本曰く「夏らしい曲ってこれしかないのよ笑」。

でもこれも青い空白い雲透き通る海…否、

真夏の曲じゃないよね、さすが茅ヶ崎マインド。


他メンバーも登場しタンバリンを叩き、共に歌う。

ララララ・ララ・ラララ・ラ、サマーブレイカー。


岡本「あんた誰だっけ?」

WOLF「矢沢B吉です」

なんだそれ、少し面白いじゃねーか!!


『HEAVY FITNESS』よりOne, Two, Three, Four

作詞:平床政治 作曲:岡本洋平


「これは僕たちが一番最初に作った曲です、

どうもありがとう!!」


平床と岡本が向かい合ってギターを弾く。

また今夜も奇跡が起こってしまった。

次は12月6日、また渋谷はヘルマンの金曜になる。




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